6/17/2009

modo 401の新機能ハイライト (その2)

Luxology社の Brad Peebler社長から本日 modoユーザー宛に送られてきたメールによると、modo 401はこれから数日のうちにリリースされるようだ。前回に引き続き、modo 401を性格づける機能の紹介と、製品候補版の使用経験に基づいた感想などをレポートしよう。

...ところで、実は私は0歳児の娘とともに風邪をひいてしまい、ここ1週間ほど、ほとんど Macに触れない状態だった。まだ治りきってないこともあり、今回は短めの内容でご勘弁願いたい。(なお、インフルエンザ検査は陰性でした)

◆ ◆ ◆




2009年6月 (予定) :modo 401
  • プリセットブラウザ
    (マテリアル、メッシュ、リグ、プロファイル (断面形状) などの部品化)
  • ファー (ヘアー)
  • リプリケーター
  • レンダリングの高速化と表現力の向上
  • モデリングツールの強化
    (プロファイル、ペンツールの壁作成モード、リトポロジー)
  • アニメーション機能の強化 (リギング)
  • その他
    ペイント機能の改良
    File I/Oツールキットの強化とインポーター/エクスポーターの改良
  • 64ビット対応 (6月リリース時点では Windows版のみ、Mac版は現在開発中) など


その1を掲載後、「その他」に書いたことは、Luxologyや Marsのサイトの modo 401 partially revealedで紹介されていないことに気づいた。今回はここから解説しよう。


ペイント機能の改良
3Dペイントも忘れられてはいない。地味ながらも実用的な改良が施されている。
  • イメージシーケンスにペイントできるようになった
  • バックドロップアイテムにペイントできるようになった
  • UVのつなぎ目で、従来よりもつなぎ目が目立たなくペイントできるようになった。イメージベースのスカルプトも同様の改良が施されている
  • UV以外のプロジェクション法を使っているテクスチャーにもペイントできるようになった
  • 画像インクに Auto Scale (自動スケール) オプションがついた。ペイントしながら 3Dビューポートを拡大/縮小すると、画像インクも合わせてスケーリングされる。これにより、オブジェクト上に常に同じサイズでペイントできるようになった。


File I/Oツールキットの強化とインポーター/エクスポーターの改良

インポーター/エクスポーター (主要なもの)
  • COLLADA形式のインポート/エクスポートができるようになった。アニメーションもサポートされている
  • Autodesk FBX形式のインポーター/エクスポーターが、Autodeskの最新のSDKバージョン (2009.3) を使用したものにアップデートされた
  • Windows Media (WMV) ムービー形式でのエクスポートができるようになった (modo 401 Windows版のみ)
  • TIFF、BMP、RGB、OBJ形式のローダーが一新された

File I/Oツールキット (主要なもの)
  • APIの追加と一部APIの改良
  • サンプルコードの追加

Luxology社では、modo 302のリリース後、File I/Oツールキットとインポーター/エクスポーターを専門で担当するエンジニアを採用した。このエンジニアはこの分野での経験が豊富なようで、modo 401では、画像ファイルの読み込み速度などもはっきりと向上しているそうだ。

なお、残念なことに、 大きな画面サイズのレンダリングをレイヤー付きPSDファイルとして保存するときの問題は、バグリストには載っているものの、いまだ解決には至っていないようだ。


64ビット対応 (6月リリース時点では Windows版のみ、Mac版は現在開発中)

Windows版
modo 401の Windows版では、従来までの 32ビット版に加え、64ビット版もリリースされる。これによる一番の利点は、いままでメモリー不足でレンダリングできなかったシーンがレンダリングできるようになることだろう。

現在の modo 302は、32ビット版アプリケーションのため、Windows上では最大で3GB前後のメモリーしか使用できない。たとえPCに RAMを 8GB搭載していても、modo 302ではそれを使い切ることができなかった。modo 401の 64ビット版なら、Windows Vista上で 8TBのメモリーが使用できる。これは、32ビット版の上限の約2,700倍の大きさとなり、事実上、メモリーの上限がなくなったといってよい。なお、Windowsでは、仮想メモリーというしくみが組み込まれているため、搭載しているRAMの量を超えたメモリーを使用できる。

Mac OS X版
modo 401の Mac OS X版では、従来までの 32ビット版のみがリリースされる。そのため、modo 401が Mac OS X上で使用できるメモリーの上限はいままで通り 4GBとなる。現在 Luxologyでは、Mac OS Xで動作する 64ビット版の開発を進めているが、まだベータテストも始まっていない状況であり、リリース時期は未定だ。

modo 401のレンダラーでは、ファーやフォトンマッピングによるコースティクス表現といったメモリーを大量に消費する新機能が加わっているので、大きなサイズでのレンダリングでは、4GBのメモリー上限のままではますます厳しくなるのではないだろうか? 実際、ベータテスターの中でも、modoによる制作環境を Windows環境へ切り替えた人もいる (Intelベースの Macでは、Boot Campを使って、Windows環境をインストールできる)

私も含めた数名のベータテスターからは、「Mac OS Xでは、コマンドラインベースのレンダリング機能 (Windows版でいう modo_cl.exeのようなもの) だけでも 64ビット化して、すぐにリリースしてはどうか?」といった提案をしているが、特に進展がみられないのが現状だ。Mac OS Xの場合、コマンドラインベースのアプリの 64ビット化は、GUIベースのアプリの 64ビット化と比べてはるかに簡単なため、このような提案をしているわけだが、Luxologyでは、modoの一部だけを 64ビット化することは視野に入れていないように思われる。

なお、64ビット版の Mac OS Xアプリでは、16EB (エクサバイト) のメモリーが使用できる。これは 32ビット版アプリでの上限の40億倍を越える大きさだ。もちろん Mac OS Xでも仮想メモリーが組み込まれており、搭載しているRAMの量を超えるメモリーを使用できる。


プレビューレンダーの高速化
modo 401では、プレビューレンダーが大幅に高速化されており、屋外シーンのような単純なライティングなら瞬時にプレビューが表示される。前回、SolidWorks社と Bentley社への OEM提供の話を書いたが、プレビューの高速化も、彼らからの強い要望で実現したそうだ。5月22日にデモンストレーションを拝見したときにも、営業のかたが、自分で実際に modo 401を使っていて本当に助かる機能だと絶賛されていたほど強力な機能改善だ。

が、私はベータテストを通じて、この速さを実感できないというもやもやに包まれていた。そこで、この記事を書くために少し調べたところ、驚くべきことが分かった。

8コアマシンでは、modo 401のプレビューレンダーは、modo 302のプレビューレンダーより遅いのだ。

その理由はこうだ。modo 401のプレビューレンダーでは、レンダリングを始める前の下ごしらえステップが追加されたようだ。この下ごしらえに時間をかけた分、その後のレンダリングが加速され、全体としてのレンダリング時間が短縮されるしくみになっているのだろう。

問題は、この下ごしらえが、シングルスレッドというか、1つの CPUコアでしか動いていないことだ。私が使っている Mac Pro 2008年モデルでは CPUコアが合計で8つ装備されているので、この下ごしらえ期間中は、下ごしらえに参加していない7つのコアが、何もできず待たされていることになる。

一方、modo 302では、下ごしらえなしで、8つのコアが仕事にとりかかる。コア数が少ないマシンでは下ごしらえが効くが、コア数の多いマシンでは、コア数の多さにまかせて力技でレンダリングしたほうが、結果として時間が短縮できるようだ。

そういえば営業さんのマシンはデュアルコア (2コア) だったので速さが実感できたのだろう。

◆ ◆ ◆

ここまで書いて、一通り家事と育児をこなしてから体温を測ったところ、いつの間にか発熱してしまっていた (37.9度) さっきまで平熱だったのに...。申し訳ないが続きは modo 401のリリース後、風邪が治ってから書くことにしよう。

5/29/2009

modo 401の新機能ハイライト (その1)

SIGGRAPH 2008での Nexus 4 テクノロジープレビュー から待つこと10ヶ月、modoの次期バージョン modo 401のリリースがいよいよ間近に迫ってきた。Luxologyと Marsのサイトでは、modo401の新機能が14回に渡って紹介されており 、2年ぶりのメジャーアップグレードを楽しみにしている人も多いことだろう。


今回、幸運にも私は、リリースに先立って modo 401の製品候補版 (Release Candidate、RC版) をテストドライブすることができた。6月上旬のリリース直前となったいま、modo 401を性格づける機能の紹介や、私の個人的な感想などを、2回に分けてレポートしよう。

◆ ◆ ◆

さて、その RC版だが、2つの方法で触ることができた。ひとつ目は、modoの非公開ベータテスティングへの参加だ。これは、Luxologyから招待されたユーザーだけが参加できるテストドライブで、限られた期間だけリリース前の modoを使うことができる。こうすることで、リリース前に、modoをより使いやすくするためのフィードバックをしたり、不具合の報告をしたりできるわけだ。私は、このベータテスティングに今年の初めから参加しており、特に5月に入ってからは、実際に使ってみる時間を多くとることができた。

もうひとつの機会は、5月22日に、他の modoユーザーの方々と一緒に、Luxologyのエンジニアである Tazさんによるデモンストレーションを拝見したことだ。約1時間という限られた時間ではあったが、時間に制限があるからこそ、modo 401を特徴づける機能に絞られたデモとなり理解しやすかった。また、その機能が実装された背景などについても説明があり、貴重な情報を得ることができた。

残念ながら、私が非公開ベータテスティングを通じて入手した情報は、Luxologyとの契約上、皆さんにお話しすることはできない。そこで、機能の説明については、Luxology / Marsのサイトや、Tazさんのデモで説明された範囲にとどつつ、RC版を実際に触ったことのあるユーザーとしての個人的な感想を伝えればと思う。

なお、Luxologyと Marsでは、modo 401リリース後にラウンチツアーと称する店頭でのデモンストレーションを予定しているとのことだ。

初回は、6月30日に Apple Store銀座で開催される。そこから7月の2週までの間に、名古屋、大阪心斎橋、福岡の各Apple Storeでの開催を予定しているそうだ。また、ドイツ、UK ロンドン、中国 上海でも行う予定があるそうだ。

ラウンチツアーの日程については、開催時期が近づいたら Marsや Luxologyのサイトで発表されるはずなので、そちらをご覧になっていただきたい。

◆ ◆ ◆

modo 401は、modoの初回リリースから数えて4回目となるメジャーリリースだ。過去のリリースを振り返ってみると、modo 103からmodo 301までのリリースは、統合3Dアプリケーションとしての基本的な機能を揃えていくための急成長期だったといえるだろう。

初期のリリース:modo 103
  • モデリングツール
  • 先進的なUVツール

18ヶ月後:modo 203
  • 3Dペイントツール
  • レンダリング

2007年9月:modo 301
  • スカルプトツール
  • アニメーション (アイテムベースのアニメーション)

一方、modo 401では、modo 301までに備わった基本機能を拡張し、成熟させる方向に変わってきた。

2009年6月 (予定) :modo 401
  • プリセットブラウザ
    (マテリアル、メッシュ、リグ、プロファイル (断面形状) などの部品化)
  • ファー (ヘアー)
  • リプリケーター
  • レンダリングの高速化と表現力の向上
  • モデリングツールの強化
    (プロファイル、ペンツールの壁作成モード、リトポロジー)
  • アニメーション機能の強化 (リギング)
  • その他
    ペイント機能の改良
    File I/Oツールキットの強化とインポーター/エクスポーターの改良
  • 64ビット対応 (6月リリース時点では Windows版のみ、Mac版は現在開発中) など

また、今回のリリースは、modoの心臓部である Nexusフレームワークの OEM提供が始まって以来、最初のものとなる。この OEM提供を通じてのフィードバックが色濃く反映されているのも modo 401の特徴だ。

もう少し詳しく説明しよう。Luxologyは昨年 (2008年) の夏から、CADメーカーの SolidWorks社と、Bentley社に対して、modoと共通のレンダリング機能のライセンス提供を開始した。車に例えれば、modoに搭載されているものと全く同じエンジン (Nexusフレームワーク) を、SolidWorksの付属アプリ PhotoView 360や、Bentrey社の MicroStationにも搭載することになったわけだ。これにより、Luxologyでは、私たち modoユーザーだけでなく、SolidWorks社と Bentley社という重要な顧客から、いい意味で厳しい注文を受けることになった。

そして、彼らからのさまざまな注文「マテリアルやメッシュを部品化できないか」「直感的で初心者にも親しみやすい操作にしてほしい」「リアルタイムでレンダリング結果を見たい」「こんなレンダリングの表現はできないかのか」といったものに対する答えが、PhotoView、MicroStation、modoという3つのアプリで共通に使われているエンジンへフィードバックされた。

こうして、modo 401に「プリセットブラウザー」「ドラッグ&ドロップによるマテリアルやメッシュの配置」「高速なプレビューレンダーやリプリケーター」「ファー/ボリュームライトの表現」などが加わることになったわけだ。

なお、これらの CADは、建築、土木、プロダクトデザイン、機械/プラント系の設計で使われており、結果として、modo 401では、建築/インテリア系やプロダクトデザイン系のプレビジュアライゼーションに便利な機能がさらに充実することとなった

それでは、modo 401の代表的な新機能を紹介していこう。

◆ ◆ ◆

ユーザーインターフェイスの改良

modo 401を立ち上げると modo 401レイアウトが開かれる。従来までの Model、Paint、Renderといったタブに加えて、新たに Layoutタブが表示されるようになった。Layoutタブでは、プリセットブラウザーというものを使ってドラッグ&ドロップでシーンのセットアップができる。

また、3Dビューポートの Advanced OpenGL (アドバンスド GL) 表示に新たなオプションが加わり、背景画像 (環境マップ) を設定できるようになった。これによりモデリング中にメタルの映りこみを表示できる。


プリセットブラウザー



プリセットブラウザーは、マテリアル、メッシュ、リグ、プロファイル (断面形状) などを保存したり、簡単に取り出すための部品集だ。登録した部品は、ドラッグ&ドロップによる直感的な操作でモデル上に配置できる。

プリセットブラウザーにはいくつかのタブがある。
  • Materialsには、レンダリング用のマテリアルが集められている。modo 401をインストールした時点で約800種類のマテリアルが登録されているので、modoを使い始めたばかりの人でも、リアルなマテリアルを設定することができるだろう。

  • Environmentには、HDR画像付きの環境光の設定が集められている。例えば3点照明付きのスタジオセットや、インテリア向けの環境マップなど、50種類以上のセットが用意されている。

  • Meshesには、マテリアル設定を施した3Dモデルが登録できる。modo 401インストール時点で、家具や家電、植物、自動車といったアイテムが多数登録されており、その総数は 300個を上回る。登録したメッシュはドラッグ&ドロップでシーン上に配置できる。

  • Itemsには、カメラやライトといったアイテムが登録できる。

  • Assembliesには、リグやカメラターゲット用のロケーターが登録できる。

  • Profilesには、オブジェクトの断面形状を登録できる。ここに登録した断面形状は曲面で押し出しツールや回転体ツールだけでなく、ベベルツールやループスライスと組み合わせて使うことができる。

私が modoを使い始めたのは modo 202のころだったのだが、当時はリアルなマテリアルを設定するためのコツがなかなかつかめず、また、マシンも非力だったためずいぶん苦労した。また、付録の 3Dコンテンツも数が少ないうえに、どうやらレンダリング機能が搭載される前の modo 103時代のものだったらしく、マテリアルが設定されているモデルがほとんどなく、ひどくがっかりしたのを覚えている。

modo 401では、プリセットブラウザーという仕組みだけでなく、800種類を超えるマテリアルなど、とりあえず使い始めるには十分な部品がついてくる。3Dのベテランはもちろん、初心者にも優しいアプリになりそうだ。


ファー (ヘアー)



modo 401のファーは、もともとは、modo 302のぬいぐるみマテリアルをヒントに、ディスプレースメントの延長のような単純な突起物を作るためのものだったそうだ。OEM先の CADソフトで、建物沿いの植え込みなどを表現するために用意された機能拡張だったが、これをさらに拡張してガイドとなるカーブをつけたところ、髪の毛といったファイバー状のものは何でも表現できるようになった。

このツールだがヘアーの生える場所や長さなどはイメージマップで指定できる。そして、ガイドはスカルプトツールの一種であるヘアーツールで自在にスタイリングできるのが modoらしいところだ。ガイドの形状はアニメーションさせることも可能だが、物理シミュレーションがないので制作にはなかなか根気がいりそうだ。

3Dビューポート上の表示はガイドだけとなり、ヘアーを見るためにはプレビューレンダーを開く必要がある。一点残念なのは、ヘアー量が増えるとプレビューも遅くなることだ。特に重いモデルだと、プレビューレンダリングを開いた時や、ヘアーツールでスタイリングしようとしたときに十数秒 modoが固まってしまう。プレビューでズームインしてヘアーの一部だけを表示しても、あまり改善されないようなので、そのようなモデルでは、プレビューを開いた状態での作業は無理なようだ。


リプリケーター



リプリケーターは、メッシュのインスタンス (分身) の一種だが、modoに以前から備わっているメッシュインスタンスとは以下のような違いがある。
  • 個々のインスタンスの位置やサイズを移動ツールやスケールツールで直接編集することはできない。リプリケーターでは、ベースとなるメッシュの表面にインスタンスを自動配置する
  • レンダリング時にオブジェクトの情報が効率よく管理されるため、画面上に何万というインスタンスを配置できる

インスタンスの置かれる場所や密度は、ベースとなるメッシュのウェイトマップで調整できる。なお、リプリケーターは、一般的な 3Dアプリでの「パーティクルをメッシュで置き換える技術」と同等のようだ。

リプリケーターは以下のような用途に向いている。
  • 樹木の葉や草原の表現
  • 機械の表面に埋め込まれたビス
  • ボトルについた水滴の表現

リプリケーターはうたい文句どおり、軽快でパワフルな機能だ。プレビューも含めレンダリングが軽いのも素晴らしいが、細かなパーツでアイテムリストが散らからなくてすむのも嬉しい。なかなか使えそうな機能だ。


(次回に続く)

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modo 401アップグレードの購入について

  • 2009年2月9日以降に modo 302通常版を購入された方は、modo 401へ無償でアップグレードできます (リンク)
  • それ以外の modo 10x、20x、30x通常版をお持ちの方は、modo 401へは有償のアップグレードとなります。なお、6月5日 17:00までに先行予約すると、割引料金でアップグレードできます (リンク
  • modoサブスクリプション版をお持ちの方は、modo 401へ無償でアップグレードできます

1/25/2009

CADbuddy for modo 3 -- Neil Haysさんによる CADデーター利用支援スクリプト集

ARCHvisuals の Neil Haysさんが、modo 302の建築関連モデリングで CADデーターを用いる際に便利なスクリプト集 CADbuddy 1.0 をリリースした。価格は25ポンド。支払いは PayPalから行い、円高の今なら、およそ 3,200円で購入できる

Neilさんは、建築関連の modoユーザーとして有名。CADbuddy 1.0は、6つのスクリプトで構成されており、取り込み直後の CADデーター (間取り図、立面図) のクリーンアップやスケール調整から、壁面の開口部の作成までのワークフローが大幅に省力化できる。使いかたも簡単で、ARCHvisualsのサイトに用意されているビデオガイドにより、すぐに使いこなせるようになるはずだ。


CADextrudeで、立面図に沿って、間取り図を立ち上げたところ。
開口部に対応する場所に、水平方向のエッジが
走っているため、開口部を簡単に作成できる。


◆ ◆ ◆

CADbuddy 1.0 機能リスト
Feature List (PDF形式) より  


MargeCAD (CADのマージ) 
複数の CADレイヤーを1つのメッシュアイテムにまとめたり、データーのゴミを取り除くことができます。

指定できるオプション:
  • オリジナルの CADメッシュアイテム (レイヤー) を削除
  • グローバル座標の原点を起点にアウトラインを作成
  • 頂点のマージ
  • 頂点が1つだけのポリゴンの削除
  • 使用されていない頂点の削除 (例:ポリゴンに属していない頂点)

ScaleCAD / VectorScale (CADのリサイズ / ベクタースケール) 
CADデーターからエッジを1つ選択し、正しい寸法を入力すると、CADデーター全体を正しい寸法へリサイズできます。このツールの便利なところは、CADデーターのどこか1辺、例えば、ドア、窓枠のエッジなど、最初から寸法が分かっているエッジを基準にして全体をリサイズできることです。。modo付属の絶対スケールと異なり、バウンディングボックスの寸法を調べる必要はありません。

指定できるオプション:
  • スケール方向の指定:XZY、XY、YZ、ZX

Extract Elevations (高さ情報の反映) 
CADデーターのゴミを取り除き、正しい寸法にリサイズできたら、このツールを使って、それぞれのメッシュアイテム (レイヤー) を立ち上げます。立ち上げたオブジェクトは、元になった CADレイヤーではなく、自動的に作られた新規レイヤーに入ります。これにより、高さの情報を簡単に反映できるとともに、立ち上げ操作を楽に繰り返せます。

指定できるオプション:
  • プリセットレイヤーが8つ用意されており「Make Front (正面の作成)」といったボタンを押すだけの簡単操作
  • グローバル座標の原点を起点に立ち上げ
  • Make customを押すことで、新しいレイヤーにポリラインを作成し、ダイアログボックスでレイヤー名を指定できる

Alignment Tools (位置合わせツール) 
CADデーターとの高さ合わせをサポートするシンプルなツールです。

指定できるオプション:
  • 立ち上げ起点のオフセット (選択した頂点が中心になるよう両側へ立ち上げ)
  • 頂点位置を記録して、立ち上げ起点をその場所にオフセット
  • 位置合わせ後に移動ツールをアクティブにする

CADextrude (CADに基づいた押し出し) 
CADデータの立面図から頂点を複数選択すると、それらの頂点の Y座標に合わせて、間取り図といった平面オブジェクトを繰り返し押し出すことができます。頂点はどのような順序で選択してもかまいません。


CADslice (CADに基づいたスライス)
CADの立面図などから選択したポリラインに沿って、複数のレイヤーにまたがるジオメトリーをスライスできます。ブーリアン操作と異なり、四角形ポリゴンを保ったまま、壁面に開口部を作ることができるのが特徴です。

追加の機能
  • 自動的に重複したスライス位置を無視できるので、スライスに用いるエッジを lazy (大雑把) に選択できる
  • lazy選択を、許容範囲 (tolerance) 設定と組み合わせることができる。これにより、縦のエッジと、横のエッジを一緒に選択しておき、2回のクリックで、ジオメトリーを縦横の両方の向きにスライスできる
  • 構築中のメッシュと、CADレイヤーを一度選択してしまえば、残りの操作は、アイテムリストでの選択範囲の変更なしで行える

指定できるオプション:
  • 水平方向 (Horizontal) ジオメトリーに、水平方向のスライスのみを作成する。これにより、ジオメトリー上に CADのポリラインがそのまま刻まれてしまうことを防止できる
  • 垂直方向 (Vertical) ジオメトリーに、垂直方向のスライスのみを作成する。これにより、ジオメトリー上に CADのポリラインがそのまま刻まれてしまうことを防止できる
  • 独自の許容範囲 (tolerance) 設定により、CADポリライン上の細かなずれを平均化したり、範囲外のエッジ (ポリライン) をハイライトできる
  • 一部のポリゴンだけをスライス対象にできるため (他のポリゴンを非表示にしておく)、アイテムリスト上でアイテムの選択をし直す必要がない。

CADbuddy 1.0 の制限事項
  • CADextrudeと CADsliceは、現状では、modoのディフォルトの座標系 (Yが高さ) だけに対応している
  • Scaleの中心は、絶対座標の原点 (0, 0, 0) となる

◆ ◆ ◆


製品へのリンク


【tatsuya6502のひとりごと】

これ、かなり欲しいですねー。もし、modoを仕事で使っていたらすぐに買ってしまうかもしれません。

modo 301 / 302では、スナップを活用した精密なモデリングが行えることが1つのセールスポイントになっていますが、「平面図と立面図から立体を立ち上げる」といった使いかたは想定されていないようで、このような用途ではあまり使えません。精密さにこだわると、無駄なステップがたくさん必要になってしまう感じです。

CADbuddyでは、そのあたりの不満を、スクリプトを使うことでうまく解消しています。まだ、ビデオガイドを観ただけですが、CADextrudeCADsliceが特にお気に入りで、大幅な省力化に役立ちそうです。

1/03/2009

あけましておめでとうございます

昨年スタートしました本ブログ modo:labも、2009年1月1日をもちまして、開設1周年を迎えることができました。ここ3ヶ月は、更新の頻度が減ってしまいましたが、けっして modoや 3D CGに興味がなくなったわけではありません。仕事や家事に追われる毎日で、趣味に割ける時間が大幅に減っているのが現状というところです。

私にとって 2008年は、日本語による modo関連情報の提供を目指して、いろいろと活動した年でした。少しずつ試行錯誤してきましたが、最終的に活動できた内容は以下のようなものになりました。

  • Luxology社ビデオチュートリアルシリーズの日本語版の提供

    英語による解説の聞き取りとその和訳

    タイトル:
    modo in Focus 
    Sports Shoe (スポーツシューズ)
    Cartoon Kid (カトゥーンキッド) (日本語版はまだリリースされていない)
    Policeman (ポリスマン) (一部のみ参加)

  • modo:labブログによる情報提供

    1年間で115記事を公開

    主な内容:
    英語圏の情報を日本語にて紹介
    ビデオチュートリアルや書籍のレビュー
    modo / SketchUp によるモデリング手順紹介 (動画)
    modoの Tips紹介
    modoに対する要望やイベント情報など

  • Mars modoオフィシャル掲示板や mixiコミュニティーでの質問への回答

また、ブログを通じて、gremzという、地球温暖化防止に向けたエコ活動にも参加してきました。その成果として、12月上旬に、アフリカ ブルキナファソに1本の木を植えることができました。これにより、地球温暖化の原因のひとつになっている二酸化炭素の減少に少なからずも貢献できればと願っています。



さて、2009年ですが、しばらくの間、ブログの更新頻度はかなり低くなってしまいそうです。

まだ日本語版の発売が決まったわけではありませんが、まずは、Luxology社の新しいビデオチュートリアルである Architectural Interiorsの翻訳を優先して進めることになると思います。このビデオチュートリアルですが、modoチュートリアルシリーズ初の、マテリアル、ライティング、レンダリング解説となっており、ぜひ日本語版を出していただきたいところです。現状は、Marsで翻訳版を出すかどうか検討しているところで、私のほうではその GOサインを待っています。

その後、ひと段落したら、modoによるモデリング手順紹介動画の作成を再開できたらと思います。


2008年は、私にとって、特別な年になりました。ほんの2週間ほど前の話ですが、長女が生まれ、パパになりました。当分の間は、ヨメさんと協力して 24時間体制の育児が続きそうです。まだ何年か先の話ですが、子供にとっては、料理や日曜大工が得意な、尊敬されるパパになりたいですね。日曜大工という面では、SketchUpや modoが、きっといままで以上に活躍してくれることでしょう。

最後になりましたが、このブログを読んでくださった全ての方にお礼申し上げます。特に、スターレーティングやコメントをくださった皆様、このブログからのリンクを通じて Amazonで書籍を購入してくださった皆様、そのような皆様のおかげでこのブログが成り立っているといっても過言ではありません。

本年もよろしくお願いいたします。

12/17/2008

modo 302英語版チュートリアル:Architectural Interior Lighting and Rendering (建築インテリアのライティングとレンダリング)


Luxologyから、新しい英語版ビデオチュートリアルがリリースされた。Architectural Interior Lighting and Rendering (建築インテリアのライティングとレンダリング) という modo中級者向けのビデオだ。インテリアパースを題材に、modo 302によるライティング、マテリアル設定、レンダリング設定、そして、Photoshop CS 3によるポストプロセスといった実践テクニックが紹介されている。
まだ自分は入手していないが、上映時間が4時間30分とかなり長く、また、制作者が、Yazan Malkoshさんということで、かなり充実した内容なのだろうと非常に期待している。Luxologyのニュースレターによると、これは決して建築関連のCGを作る人だけを対象にしたものではなく、modoでレンダリングを行う全ての人に役立つテクニックが詰まっているそうだ。

このブログでも、2月11日の記事で、Yazanさんのインテリアレンダリング Tips を紹介している。そこでも、Yazanさんがこのチュートリアルを制作していることに触れたのだが、その時は、3月末までにリリースされるという話だった。リリースが大幅に遅れたわけだが、きっと、それに見合っただけの内容が詰まっているということなのだろう。



気になる日本語化だが、まだ、英語版リリースされたばかりなので、現在のところ未定となっている。しかし、いままで、マテリアル、ライティング、レンダリング関連のチュートリアルビデオが存在しなかったこともあり、まず、間違いなく日本語化されるだろう。

Andyさんの、アーキテクチャーモデリングチュートリアルでは、私はスケジュールが合わなくて翻訳には参加できなかった。今度こそは、スケジュールを合わせて翻訳に参加したいところだ (最近、非常に忙しいのだが... 無理かな)

11/26/2008

Google SketchUp 7 英語版リリース

Googleから、SketchUpの新バージョンがリリースされた。SketchUpは、だれでもすぐに使いこなせる 3Dデザインツールで、特に建築関連のモデリングに強いため、このブログでも何度か紹介している。いまのところ英語版のみのリリースだが、日本語版もきっと近いうちに手に入るようになるだろう。

SketchUp 7 の新機能の中で、個人的に最も期待しているのは「ダイナミックコンポーネント」だ。これは、賢い3Dパーツといったころで、自分で作ったイスとか、窓とか、階段といったモデルをダイナミックコンポーネントとして登録して適切なルールを設定することで、拡大/縮小に柔軟に対応できるようになる。

例えば、この窓のダイナミックコンポーネントは、幅を広げると、窓枠の数が自動的に調整される。




また、設定パネルも用意されおり、プルダウンメニューから、デザインのバリエーションを選択することもできる。





他にも、描画速度や安定性の向上、より直感的にモデリングできるよう細かな調整が行われたりと、さまざまな改良が施されている。新機能の説明ページは現在英語版のみだが、いずれ日本語に翻訳されるだろう。


一方、私のように、SketchUpを modoを連携させて使おうと考えているユーザーにとっては、少し残念なニュースもある。Bradさんによると、modo 302 向けに間もなくリリースされる SketchUp Importerは、SketchUp 7 形式のファイルを読み込めないそうだ。そのため、modoに読み込む際には、SketchUp 6 形式で保存し直す必要がある。




SketchUp 7 開発者による新機能紹介ムービ (英語版)
1分45秒あたりで、ダイナミックコンポーネントとして作られた滑り台のなどを紹介している。なお、2分05分以降は、有償版 SketchUp Proに付属する LayOut 2の新機能解説となっている。


関連サイト
関連書籍
  • Google SketchUpパーフェクト 実践編 (エクスナレッジムック)

    SketchUp 5 の解説書だが、SketchUp 7 でも変わらず使えるテクニックが満載。マグカップ、一戸建、マンションの作り方を詳しく紹介しており、これ一冊で SketchUpによるモデリングをマスターできる。また、Google Earthとの連携やプラグインの紹介などもされている。

11/24/2008

modo 302 -- Product Design スーパーテクニック No. 01 に登場

Product Design スーパーテクニック No. 01 の「レンダリング -- プレゼンテーションを極める」で、modo 302のレンダリングテクニックが紹介されている。

Amazon.co.jp


この本では、第一線で活躍するプロダクトデザイナーたちによる CADツールや 3D CGソフトの使いこなし術が紹介されている。主な記事は以下の通り (それぞれ6ページずつ紹介)

モデリング -- 形状制作を極める
  • Rhinoceros
    iPhone用メタル削り出しジャケットのモデリングと切削加工まで
    鉢呂文秀

  • Rhinoceros
    Rhinocerosで行うミニクーペとミニバンのモデリング
    太田 晃

  • DraftBoard / Illustrator
    DraftBoardを用いた「包む」キーホルダーのデザイン
    村田 桂太

  • VectorWorks
    家具に用いる成形合板の曲面のモデリングと質感表現
    河村容治

  • SolidWorks
    「変形ドーナッツ形」ペンスタンドのデザインモデリング
    中林鉄太郎

  • SolidWorks
    SolidWOrksで微妙な曲面を持つプロダクトを作成する
    飯田吉秋

  • ThinkDesign
    ThinkDesignを使ったフィギュアのモデリング
    TSDesign

  • AliasStudio
    ダイレクトモデリング手法を多用したタンデムKスポーツカーのデザイン
    岩崎一英

  • 3ds Max
    3ds Maxによるポリゴンモデリングの解説
    中嶋朋広

  • NX
    NX4とNX5の機能を用いたプレジャーボートのモデリング
    芝 幹雄

  • Pro/E
    製品開発統合ツールPro/Eを使ったスーツケースのデザインモデリング
    矢ヶ部勝典

  • FreeForm
    FreeFormが可能にする高精度ミニチュアカーのデジタル原型
    宮田典昭

レンダリング -- プレゼンテーションを極める
  • Hayabusa and Others
    (Hayabusa、3ds Max + V-Ray & REMO、Deep Exploration)
    太田 晃

  • nStyler
    nStylerを使用した効率の良いプレゼンテーション
    澄川伸一

  • Maxwell Render
    Maxwell Renderを使ってフォトリアルイメージを手に入れる
    中嶋朋広

  • modo
    カタログ用のイメージ画像をフォトリアルCGで制作
    日比隆志

  • Shade
    電気ケトルを家庭的で明るい雰囲気に表現する
    長嶋竜一

◆ ◆ ◆

日比さんの記事では、modo 302を使ったレンダリングテクニックが6ページにわたって紹介されている。HDR画像を使ったイメージベースドライティングの効果が作例を交えて解説されており、ワンランク上のプロダクトショットを目指している方には有益な内容だろう。なお、解説の範囲は、ライティングやレンダリングの設定までとなっており、マテリアル設定やモデリングの解説はされていない。

ところで、この本で紹介されている modo以外の製品で、自分が興味を持ったのは以下のようなものだ。自分はホビーユーザーなので、予算上、これらを購入することはできないだろうが、もし、仕事で使うならぜひ試してみたい製品たちだ。

レンダリング関連
  • Maxwell Render
    インテリアレンダリング用途としてmodoを購入する前から欲しいと思っているレンダラーだ。専門的な知識がなくても最高品質のフォトリアルイメージを作り出せることが大きな魅力だ。レンダリング速度は速くないが、光源の数を増やしてもレンダリングスピードが落ちていかないという特徴もある (らしい)

    マテリアルエディターが使いやすく、材質のプリセットが用意されていたり、コミュニティーによる無償マテリアルライブラリーが充実したりしている。レンダリングもパラメーターがほとんどなく簡単だ。

    以前、Power Mac G5のデュアルCPUマシンで試した時は、レンダリング速度が遅くて辛かったのだが、いまの Mac Pro 8コアマシンで Maxwell Render 1.7を試してみたところ、十分実用に耐えられそうだ。

  • Deep Exploration
    触ったことはないが、インタラクティブなプレゼン用途にいろいろと使えそうなアプリケーション。

    様々なファイル形式の 3Dシーンから瞬時に高品質のレンダリングを作成し、それを変換出力することでグラフィックアプリケーションを選ばず表示できるそうだ。普通のソリッド形式でのレンダリングだけでなく、内部構造が透けて見える半透明表示や、イラスト風な外周ライン付きの表示もできる。モデルを任意の断面でカットするといった表現もリアルタイムで可能だ。

    開発元の Right Hemis phere社のサイト には、Deep Explorationの応用例として、インタラクティブな説明書が用意されている。例えば、Brake Pad replacement procedure (ブレーキパッドの交換手順) では、飛行機の車輪のメンテナンス方法が説明されている。



    (Adobe Acrobat Readerが必要。Mac OS X のプレビューでは動作しない。画面下の Instructions タブを選んで、Play All Stepsボタンを押すと解説アニメーションが始まる)

モデリング関連
  • Renoceros
    こちらも触ったことはないのだが、以前から興味のある NURBSモデラーだ。CADアプリとしては比較的安価で、プロダクトデザインのデザイン検討段階でよく使われているそうだ。自動車のボディーのような滑らかな曲面の造形が得意といわれており、modoが採用しているポリゴンのサブディビジョンサーフェイスよりも少ない労力で、寸法に正確な形状が作れるはずだ。

    なお、modo 302には、Renocerosファイルを読み込むためのトランスレーターが用意されている。

  • FreeForm 
    フォースフィードバック (触感) 付きの特殊な 3Dペンで、文字通り粘土を彫るように作業できるシステム。ポリゴンではなく、ボクセルという細かな立方体の集まりで立体を表現しており、自由な造形が可能とのこと。


◆ ◆ ◆

ところで、この本で取り上げられているレンダリングソフトを見て気づいたのだが、プロダクトデザイン分野のレンダラーで求められているのは、以下の要素のようだ。
  1. レンダリングスピード

    クオリティを多少犠牲にしても、レンダリング時間を短縮したい。材質やカラーバリエーションを豊富に揃えたプレゼン画像を短時間で作りたい。

    HayabusanStylerREMOが該当。これらは、GPU (ビデオボードに搭載されているグラフィック処理チップ) を活用したリアルタイムレンダラーであり、フォトリアルな映像を、待ち時間ゼロで表示できる。設定が簡単で、経験のない人でも、満足できる結果が得られるものが多い。


  2. フォトリアル

    高品質のレンダリングを得たい。写真と見分けがつかないカタログ向け画像を作りたい。

    V-RayMaxwell RendermodoShadeが該当。使いこなすには相応の知識と経験が必要だが、高品質な映像が得られる (この中で、Maxwell Renderは、他と比べて使いこなしが比較的簡単と言われている)


  3. ノンフォトリアル、インタラクティブ(イラストレーション風 解説画像)

    プレゼンやカタログでのプロダクト解説用に、半透明や断面といった内部構造を解説できる画像を作りたい。また、製品をクリックすることで個々の部品に分解されるなど、インタラクティブ性のあるデモを作りたい。

    Deep Explorationが該当。半透明表示、断面表示だけでなく、クリックに応答するインタラクティブ性のある映像が作れ、Webや PDFによる教育/コミュニケーション資料の制作に役立つ。

上記の3つの要素の中で、modo 302の強みが発揮できるのは、おそらく2番だけだろう。3番は modoとは分野が異なるし、1番についても、modoのプレビューレンダラーが高速とはいえ、GPUレンダラーの速さには及ばないはずだ。

modoにはせっかく、モデリング用のアドバンスドOpen GLシェーダーや、マテリアル設定用の高速プレビューレンダーがあるので、将来のバージョンで、これを最終的なレンダリングとして活用できるようアレンジし直したらいいかもしれない。

また、modoに限った話ではないが、マテリアルのカラーバリエーションが保存できたり、簡単に切り替えられると便利とも感じた。車でも、携帯電話でも、シューズでも、素材や色にバリエーションが用意されているのがあたりまえだろう。このようなカラーバリエーションを簡単に管理できるようになれば便利だと思う。

もし、アドバンスドOpen GLシェーダーのクオリティーがプレビューレンダーに近づいて、モデルをリアルタイムで表示しながら、様々なカラーバリエーションを試せるようになれば、プロダクトデザインの現場にとって、modoの魅力が高まるのではないだろうか?